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　ポルトガル・エストリルサーキットで、2月20～21日の日程でIRTA合同テストが行われ、ヤマハからは全チームが参加した。

　エストリルサーキットは冷たく強い風が吹き、コンディションとしては今ひとつ。そんな中、初日・20日にはこのコースを得意とするレッドブルヤマハW.C.M.のギャリー・マッコイ選手が1分40秒185のトップタイムをマークし、YZR500の好調な仕上がりを印象づけた。しかし午後のセッションで転倒を喫して右足を骨折。すぐに手術を受けることになったが、開幕戦・日本GPへの参加は危ぶまれている状況だ。

　2日目・21日の午前中は、前夜の雨の影響で路面が濡れており、ほとんどの選手が午後から本格的なテストを開始。路面が乾いてからもコースコンディションは昨日と変わらずもうひとつで、冷たい風が吹き続ける1日となった。
　精力的に周回を重ね、1分40秒831と3番手につけたのはゴロワーズヤマハテック3の中野真矢選手。「20日の午前中は今ひとつだったが、徐々に良くなり、最終的にはまずまずの車体セッティングが見つかった」と、前向き。チームメイトのオリビエ・ジャック選手は、テストを通して2度の転倒を喫しているが、大きなダメージはない様子だ。レプソルYPFヤマハダンティーンの阿部典史選手は「一発のタイム出しはしていないが、コンスタントには走れたと思う。まあまあかな」と、初日より0.7秒のタイムアップを果たしている。

　注目のYZR-M1は、数多くのテストプログラムをこなしながら、じっくりと2日間の走行に臨んだ。今回のテストでのベストタイムは、テストライダーのジョン・コシンスキー選手がマークした1分41秒274だが、「マシン作りの方向性が明確になった」(依田一郎YZR-M1プロジェクトリーダー)と、手応えをつかんだ様子だ。

　なお、250ccクラスのペトロナススプリンタヤマハTVKは、前回のIRTAバレンシアテストで転倒し、負傷したシャロル・ユージー選手が欠場。チームメイトのセバスチャン・ポルト選手のみが参加し、1分43秒400をマークしている。